「利用時の品質」はシステム・ソフトウェアそのものの特性ではなく、ソフトウェアを利用する際に、そして利用した結果どうなるか?なので、対象としているのは「システム・ソフトウェアの外側」であることはおさえておいたほうがよいですよね。
それを心にとめつつ、要素を一つずつ見ていきましょう。
今回は「有効性」です。
【有効性】
利用者が指定された目標を達成するうえでの正確さ、完全性の度合い
難しい言葉が並んでいるので一つずつ崩していきましょう。
まずは「指定された目標」。
「あらかじめ目標を定めている」ことが前提になっています。
利用者が何かをしたい、成し遂げたいと思っている。
それを目標として明らかにしてすることができれば、「有効かどうか」を確認することができるというわけです。
なるほどなるほど。
そもそもシステム・ソフトウェアって、普段の生活や業務の中に存在する「もっと簡単にできないかな?」「こういうことができれば便利なのに!」などのさまざまなニーズ・要望の中から、「システム・ソフトウェアの機能として(置き換えて)利用すると解決する!もっと便利になる!」ということを狙って作りあげますよね。
最近では身近な問題・課題解決だけでなく、ライフスタイルやビジネススタイルなどを革新するシステム・ソフトウェアも登場しています。
そうか、そもそもシステム・ソフトウェアを作り上げる狙いは何か?を明確にするとよいんだな、と。
つまり「このシステム・ソフトウェアで狙っている効果は何?」の答えが有効性ということになります。
なので他にもいろいろある特性要素の中で、特にこの「有効性」はもっともコアな、大事な、欠かせない要素となります。
(例:やりたいことがまともにできないのに、安く・早く済んでもしょうがない、など)
※この手の列挙された要素群(満足性、有効性、効率性、・・・)を見ると”すべてが横並びで均一”に見えてしまいますが、そうではありませんので注意しましょう。
ところで、システム・ソフトウェアを作り上げている人たちは、想定する利用者が誰で、どんなことに困っていてどうやって解決しようとしているのか、何をウリにしようとしているのか? などなど「有効性」を把握するための情報をどのくらい理解しているのでしょうか? 多段階請負構造での開発になると下の層に行けばいくほど「何のために構築するものか、誰のためのものか」が見えにくくなりますよね。・・・自分を含めてちょっと不安になりました。(笑)
次に「正確さ、完全性の度合い」
・正確さ:正しさ・・・間違いなく、ということでしょうかね。
・完全性:必要なことがすべてそろっている、ということですかね。
もろもろをまとめると・・・
想定した利用者が、システム・ソフトウェアの利用(の過程と結果)を通じて、間違いがなく、必要なことがすべてそろった状態であらかじめ定めた目標を達成している程度を「有効性」という。
ふ~。説明って難しいですね。
疲れましたので今日はこれでおしまいにします。
PS:前回の説明に対して、akiyama924さんからリスク回避性の説明(下記)がイマイチ!とコメントをいただきました。
コメントいただきありがとうございます!
・やりたいことをやる際とやった結果、危ないことに遭遇しないよね?・・・リスク回避性
リスクの中には、安全面だけではなく健康面(例:けが)・経済面(例:金銭的損害)・環境面(例:公害・汚染)・社会面(風評)などさまざまな側面があり、それを「危ない」と表現したのがイマイチだと、、、。はい。その通りです!
この詳細はこのあとの個別解説「リスク回避性」で取り上げる予定ですのでそれまでお待ちくださいね。
他にもさまざまなコメントをいただきありがとうございます。
一見難しそうな内容をちょっとだけ崩してみようと試みています。
マイペースでゆるゆると進めていきますので生暖かい目で見守ってください。(笑)
よろしくお願いしま~す。
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