SaPID+ Bootcamp 2017 Report
2017.2.25~26にマホロバマインズ三浦で開催したSaPID+ Bootcamp2017の模様をレポートします。
<写真1>
第2回となるSaPID+ Bootcamp2017も神奈川県三浦海岸のマホロバ・マインズ三浦で開催しました。
昨年同様三浦海岸周辺では「桜祭り」が開催されていました。駅の看板までが桜模様です!
<写真2>
会場近くの京急線沿線には河津桜並木と菜の花が。ピンクと黄色の競演がきれいでした。
多くの観光客が沿線の道路で観桜していました。
<写真3>
天気もよいので浜辺に。気持ちのよい海岸線が続いていました。
<写真4>
今回は、組込み系技術者、品質管理部門の方、品質保証担当者、テストリーダ、テスト担当者、などの職種の方たち9名に受講いただきました。 このBootcampは、講師からのフィードバックが行き渡らないことがないように、受講者数を限定しています。
<写真5>
今回はリゾートホテルの宿泊部屋の一つを会場としました。
ベランダから見える海辺の景色がとても気持ちよいです。
写真6~8:PM1:30、いよいよSaPID Bootcampが始まりました。
宿泊部屋での開催なので参加者のみなさん一人ひとりがワークできるスペースのセッティングに手間どりました。
センターテーブルに2名。その手前のテーブルに2名、和室に4名。ファシリテーションに私を含めた2名という布陣です。
SaPID+Bootcampでは、Personal SaPIDで自ら問題発見・解決ができるようになると次のテーマは他者の取り組みのファシリテーション実践に移ります。このBootcampでは、SaPID+実践を支援するSaPIDファシリテーター育成の場も提供しています。
写真9~11:自らの役割で提供している価値、それを評価する指標などを明らかにしたうえで、その実現に至らない困り事、問題点、課題を書き出していきます。
※写真の付箋情報は受講者さんの大事な情報ですので読み取れないように加工してあります。
写真12・13
自ら書き出した付箋の内容をヒントにして、その背後に隠れる本当の問題を明らかにしていきます。
書き出した付箋の内容は、自ら「これでよい」と思って記載したものですので、その背後に隠れる問題を導くのは難しい状態になっています。そこでペアになった(開始時にペアを決めています)相方に自ら書き出した付箋を見てもらい、素朴な疑問や伝えたいことが伝わらない、あるいは当日解説で説明した質問に変えて背景に潜む本当の問題を引き出してもらいます。
今回はこの付箋の洗練に(意図的に)多くの時間を割きました。
この洗練ができていないと、次の構造化がうまくいかなくなるからです。
(たまに構造化が表面的にうまくいったように見える場合もありますが、その場合はその先のSTEPで身動きが取れなくなります。)結果的に時間がかかるにもかかわらず改善不成功の確率が高くなるわけですから、そうならないようにすべきなのです。
ただし、何でも最初からうまくいくように進めることがよいわけではありません。
失敗したからこそより深く理解できる、ということも事実ですので把握しておいてください。
写真14・15
SaPID+Bootcamp1日目は、この書き出した付箋の洗練で終了しました。
写真16・17
1日目の夕食はバイキング。会場の入口ではマグロくんがお出迎え。
慣れないワークでお腹ペコペコです。みんなでおいしく、何度もお変わりして、たくさんいただきました!
そしてお風呂に入ってから、みんなで夜な夜なIT業界のさまざまな話題の話をしました。
写真18・19
2日目の朝、会場である部屋からの眺めです。朝から晴れて気持ちがいいです。
今日はどのような展開になるのでしょうか?
2日目朝食もバイキング形式です。
たくさんのおかずが並んでいて朝からいっぱい食べてしまいました。
写真20~22
2日目のワークが始まりました。付箋の洗練とともに構造化にも取り組み始めましたが、多くの試行錯誤があり、時間がかかりました。でも気にする必要はありません。
最初から失敗なしでスムーズにできてしまうと、この程度のものかと勘違いしたり、あとでたくさんつまずいてあまりに上手くいかないので投げ出してしまうようになります。
失敗しながら、苦労しながら、何度も実践するほど、上手にできるようになります。
写真23・24
2日目午前中ワーク後の昼食。なんと専用のお座敷で、三浦の名物マグロ丼です!
写真25・26
昼食後のお昼休みに参加者のみなさん(の希望者)とともに海岸にお散歩。
あたたかくて空も海も気持ちいいです。砂浜では棒倒しが始まりました。(笑)
写真27~30
いろいろとつまずきながらも、たくさんの相互対話を通じて全員がSTEP6まで完遂することができました。
赤色●シールは、改善目的となる要素、青色●シールは改善対象とした要素、そしてオレンジ色の付箋は、改善対象要素に割り付ける施策を書いたものです。
※写真の付箋情報は受講者さんの大事な情報ですので読み取れないように加工してあります。
写真31:最終的に全員が”STEP6:改善目標の検討・決定”までを実践して終了。修了者には「修了証」(写真は見本)をお渡ししました。また、主催者が独断と偏見で決める(笑)恒例”MVP”(のお二人)には、ホテルの売店に売っている”カレーラムネ”を贈呈しました。
講師も受講者の皆さんにたくさんのことを教えていただきました。本当にありがとうございました!
■受講者アンケートの結果
参考までに、受講者のみなさんが終了直後に書いてくれたアンケート結果を(氏名以外をすべて)掲載します。
・85点
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
1日目にSTEP2までしか進まず、やり切れるのか不安でしたが、余計な心配でした。腹落ち感、満足度も高く、新しい手法のトレーニングができたこと、これからの業務に活かせそうで、とてもワクワクしています。
<体験いただいた手法や当ワークへの提案>
初めてのSaPIDイベントだったのですが、それでも要素の抽出に苦労しました。
数をこなせば慣れるものかもしれませんが、どこか独学の難しさを感じました。気軽にメール問い合わせ出来るとありがたいです。
<受講推奨の言葉>
なし
・100点
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
自分ひとりでは整理できない問題もファシリテータやペアの方のおかげで問題を整理できた。理解できるけど洗い出しで出てこない問題をあぶりだすことが出来た。
<体験いただいた手法や当ワークへの提案>
不明点や提案カードを上手く整理できなかった。
シールなどで明確にすると意識しやすくなる?
<受講推奨の言葉>
自身が抱える問題の本質を捉えるのに非常に有効な手段だと感じた。独学ではわかりにくい部分も、実際の問題を扱うことで実感しながら実践的に学ぶことが出来た。
・100点
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
今現在アプローチしていること(SaPIDではない)と基本が同じということを認識できました。他の方々の過程や変化していく様を見ることが出来てそちらの方が楽しかったし、学ぶ点がありました。
<体験いただいた手法や当ワークへの提案>
なし
<受講推奨の言葉>
なし
・90点
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
正直、問題構造図に過度な期待を持ってしまっていたと思う。
最終的に出てきた問題は「まあ確かにこんな問題に対処することになるよな」というものだったし、別に問題構造図を作ったから出てきたというものではなかった。
ただ、問題構造図を作成する過程でわかっていたつもりだった因果関係は実はつかめていなかったことに気づけたので、作成する意義はあるのだろうと思った。
複数回手を動かしてやってみないとことにはわからないと思うので、まず自分で実践したい。そのための1回目を行えたことは非常に有意義だった。
<体験いただいた手法や当ワークへの提案>
もし、事前に知っておくとよりワークがスムーズに進む、効果が上がると思われる行動があれば、開催前にお知らせいただきたい。
<受講推奨の言葉>
書籍を読んだだけでは理解しづらい、実践時のポイントについて実際に手を動かして体験できる貴重なワークショップです。
特に実際にワーク中にファシリテートされたりアドバイスを受ける経験はとても勉強になります。
・90点
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
自分自身を題材としているので、自己分析を行うことができてよかった。
まだ途中なので-10点しました。
楽しく、疲れました。集中すると時間の流れが速く、あっという間でした。
<体験いただいた手法や当ワークへの提案>
ビジネスモデルキャンバスやジャーニーマップを使うことも紹介されました。
SaPID+はフレームワークで、箇所箇所別なツールを使うこともあるなどが曖昧な理解で終わってしまった。
<受講推奨の言葉>
書籍を読んでもなんとなくできた感じになると思いますが、一言をもらったことをきっかけとして、よくなっていくことが体感できるのでうれしいですよ。
・98点
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
ワーク中の講師、ときわさんによるフォローが多かったのはよかった。
ワークの結果を実際に使える可能性が高い結果として持ち帰れるのはとてもよい。
土日開催は個人参加の立場としては非常にありがたい。STEP6までできて満足。
<体験いただいた手法や当ワークへの提案>
問題の洗い出し(特に具体例や事実)は宿題にしてもよいかもと思いました。
宿題であればもっと具体例を出しやすかったと思います。
細かいですが、えんぴつを使う場面があったので、持ち物としてアナウンスしていただけるとよりうれしいです。(えんぴつがないので待ってしまいました)
<受講推奨の言葉>
SaPID自体に興味がなくても、問題意識を持っていて自ら解決のために動きたい人であれば得るものが多いと思う。
時間が長い分、講師に質問できる時間が豊富にある。講師も積極的に回答してくれるのでSaPIDの本を読んだがイメージが掴めていない人には特におススメ。
・100点
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
自分で気づいていなかった自身が大事にしているものに気づけた。
何が問題なのかを明らかにするのは大変であるが、やりきってみるとだいぶ納得のいくものであった。
ちょうど困っていることを解決できてラッキーだった。
<体験いただいた手法や当ワークへの提案>
過去の受講者で集まって意見交換をする場などが欲しい。
(継続的に行うためには定期的に刺激を受けたい)
<受講推奨の言葉>
銀の弾丸ではありませんが、これから先、必須の手法になっていくと信じています。
・90点
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
おぼろげであった社内で進めようとしていた改善方法が理論的に確信できたのでよかったです。
また会社に対しても理論的に説明できると思います。
<体験いただいた手法や当ワークへの提案>
特に要望はなく、あまりプレッシャーもなく勉強できたと思います。
<受講推奨の言葉>
来年は社内の人間をまた来させますのでよろしくお願いします。
・90点
<体験いただいた手法や当ワークへの提案>
この1年間で自分がどこまで進めたのか?何ができるようになったのか?を実感を持って知ることができました。
あらためてファシリテーターとは?のお話で、あーこれやってる、これやってない!!にも気づけました。が、SaPID好き!って言っている身として、ちゃんとふりかえりしていないということを反省しました。
ちゃんと計画的にふりかえりながら、論文書けるところを目指してがんばります。
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
前回はお話を聞いていたのにわかっていなかったことが、実務での実践を通して理解できるようになったことに気づきました。
繰り返してトレーニングする、いろいろな人と話す、とういうことがSaPID+には大事な要素に感じたので、そういう場がいろいろとあるとうれしいです。そういう場をプチワークなどで作っていきたいです。
<受講推奨の言葉>
SaPID+を知ると、少しだけ心が楽になります。
自律への一歩をふみだすと見える世界が変わる瞬間がありますよ。
■最後に
SaPID+ Bootcamp2017のレポートは以上です。
SaPID+ Bootcampは受講者と運営する側が一体となる「相互対話・相互理解の場」です。
また次回も開催しますので、興味があれば参加をご検討ください。